先日、クロスバイクとしては最安級と評判のネスト(NEST)「VACANZE (バカンゼ) 1-K」をネット通販で購入してみました。
購入先は天下のヨドバシ・ドット・コム。
本記事では次の内容を紹介します。レビューだけ見たい方は後半までスキップしてください。
【前半】クロスバイクのネット通販について(メリット/デメリット等)
【後半】ネスト(NEST) VACANZE 1-K レビュー
Contents
クロスバイクをネットで購入するに至った経緯
余談ですが、クロスバイクのネット購入を検討するに至った経緯を少し前書きします。
トラブル発生:リアディレイラーの不調
以前より通勤用の足として愛用していた、ルイガノのLGS-BTNですが、走行中のハンドリングミスで縁石にリアディレイラーを衝突させてしまいました。
それ以降、ギアがスムーズに切り替わらなかったり、変則時に異音が発生したりと走行に不調をきたすようになってきました。
衝突によるリアディレイラーの歪みが原因ですね。
オイルをこまめにさして、誤魔化しながら乗ることも出来たのですが、通勤中にチェーンが外れる事もあったので、さすがに購入先のスポーツショップに持ち込み修理を依頼することにしました。
スポーツショップに修理を断られる;
スポーツショップに持ち込んだものの、歪みの直接的な原因である「ディレイラーハンガー」が LGS-BTN の場合は、フレームと一体のタイプであったため、パーツ交換ができず、フレーム交換のみが解決策であることを宣告されました。
フレーム交換となると、買い直した方が良い位の修理費用がかかることが自明なので、フレームの矯正での対応ができないかと代替案を打診してはみたものの、その様なテクニカルな対応は承れないとのこと。
まぁ、専門店ではなく大型スポーツショップの類なので、車体の販売と簡単な部品交換までが商売の範疇なのでしょう。
早々に修理あきらめ、代替のクロスバイクの購入を検討する運びとなりました。
クロスバイクをネット通販するメリット
とにかく安く購入できる
ネット通販でクロスバイクを購入のメリットは「安く購入できる」。
ほとんどこの1点に尽きると思います。
後述するサイズフィッティングや購入後のメンテナンスを考慮すると、店舗で購入するに越したないのは間違ありません。予算に余裕がある方は迷わず店舗に足を運びましょう。
私の場合は先代を乗り潰せず半分生存している状態での、2台目ということもあり、とにかく価格を抑えることに重きをおいてネットでの購入を視野においた調査を始めました。
クロスバイクをネット通販するデメリット
価格相場が低い点がネット購入のメリットでしたが、その反面には様々なリスクが想定されます。
メーカー・車種が限定される
通常の雑貨や日用品の買い物の場合は、実店舗よりネット通販の方が選択肢が増えるケースが多いと思いますが、クロスバイクやロードバイクの場合はメーカー、車種の選択肢が狭まる可能性の方が高いと思います。
主な理由は下記2点です。
- ネット上の販売店が少ない
- メーカー によっては、ネットで販売しないポリシーがある
まず検索していただくと分かるかと思いますが、クロスバイクやロードバイクを大体的に取り扱っているECサイトはそう多くありません。
amazonや楽天などの大型ネット通販サイトでも、一部扱ってるショップがあったりしますが、適正価格でなかったり、 見た目はクロスバイクっぽいけど、より安価なシティサイクル寄りの性能の自転車であったりと、安易に手を出しにくい状況があります。
また、2点目については、日本での抜群の人気とシェアを誇るメーカーの「GIANT」は対面販売を原則としているため、ネットで購入することができないのです。
GIANTのように、メーカーによってはネットでの流通が少なく、定番車種でも候補から外れるものも多くでてきます。
送料問題
大型荷物となるため、発送元が近場でない限り送料のベースは高いです。
ただ、送料無料のショップは探せばあるので、輸送コストをさきたくない人は必然的に購入先が絞られてきます。
ちなみに、私は地方済み(沖縄)のため、大手のサイクル専門店のネット通販は送料が高すぎて採算が全くあいませんでした。
サイズフィッティングの問題
クロスバイクにおいてサイズのフィッティングは非常に重要です。
車種、サイズの組み合わせで乗り心地が変化するため、カタログスペックから机上の適正サイズを割り出しても、いざ乗車してみると「なんか違った」なんて事も起こりえると思います。
メンテナンス
購入後のメンテナンス問題も事前に検討しなくてはなりません。
購入先がネットだけではなく、「実店舗(自転車専門店)を持っている場合」かつ「物理的に通える距離にある場合」は実店舗の購入と変わらずリスクは少ないでしょう。
しかし、そうでない場合は、購入店でのメンテナンスは受けられないため、代替となる店舗を確保しておくか、自分でメンテナンスを行うかのいずれかです。
不良品・詐欺
これはかなり最悪のケースを想定した場合なので、多くの方には無関係な話で終わるかと思いますが、リスクとしては認知しておかなければなりません。
「不良品」に関しては通常は返品または交換の対応となるかと思いますが、ネット通販が故の大型荷物の返品対応に掛かる手間と時間はそれだけで重労働であると想像できます。
購入前に返品の要否と費用、手順の規約は一読しておくべきです。
「詐欺」。ある程度のネットリテラシーがある方は無意識に回避されるところですが、ネット自体が不慣れな方は要注意です。
現に私が安い自転車を探して回遊しているときに、明らかに詐欺サイトと思われるものに遭遇しました。
普通に見て明らかに怪しい感じなので、判別するポイントをいくつか挙げておきます。
- 全商品が相場より理由なく安すぎる
- サイトの文言のフォントに違和感がある(中国サイトっぽい)
- 会社情報が明らかに虚偽(実在しない住所、公共機関の住所など)
とにかく怪しさ・違和感を感じたら、「サイト名」や「URL」「会社情報」でGoogle検索をかけてみると良いと思います。
ネット通販に向いている人
完全に主観となりますが、前述のメリットデメリットを踏まえてネット通販に向いている人はどのような人か考えてみました。
自分で情報を調達できる人(Google検索ができるひと)
クロスバイクの適正価値やサイズフィッティングため、「ものの市場価値を調査できること」「カタログスペックを調べ、適正を測れること」が最低限必要な知識と考えます。
細かい事は気にしないと割り切れる人
クロスバイクに限らず、イメージ通りの物が来るかわからないのが通販の世界。
サイズ感が少し思ったものと違っても気にしない。くらいの精神でないと、外れた時に受けるダメージが大きいです。
安さ重視の人
とにかくメリットの安さ推しで、安ければ安いほど良くて、安さのためなら多少の犠牲をいとわないとわないという人。おすすめです。
バカンゼ1-kをネットで買うならお勧めは「ヨドバシ・ドット・コム」
バカンゼ1-kは現在ネットでの取り扱いは多くありません。在庫がある大手ECサイトだとおすすめはヨドバシ。地方(特に遠隔地)在住の方におすすめです。
ヨドバシで購入する利点と購入時のポイントをいくつかご紹介します。
送料が無料。沖縄でも無料=神
常識的に考えて、クロスバイクの様な大型荷物を早々無料で運んでくれるという甘い考えはもっていなかったのですが、なんとヨドバシでは「沖縄でも送料無料」という大盤振る舞い。
遠隔地だと送料がネックとなることが多いため非常に助かります。
クロスバイクも意外と種類が豊富そう
購入候補のひとつであった「ネスト(NEST) VACANZE 1-K」が販売していたので、ほぼ決め打ちでしたが、他を見てみると低価格帯のメーカー/車種が多数販売ラインナップされていました。 自転車専門のショップ ではない割には選べるかなーという印象。
組み立て、防犯登録、初期メンテナンスもセットなので安心
自転車部門もしっかり役割を果たしており、防犯登録から組み立て、メンテナンスまで対応の上発送していただけます。
こちらは待っているだけで、到着後すぐ乗り出せるというのは、至れり尽くせり感がありました。
amazon では取り扱い少なし。楽天やYahooショッピングで購入可能!
その他の選択肢として、Yahooショッピングや楽天でバカンゼシリーズを購入することが可能です。
さほど出店数は多くありませんが、それなりに選べるので購入先の候補の一つとしてよいかと思います。楽天やYahooなどはキャンペーンに乗じて購入するととてもお得に買える可能性もありますね。
※こちらはバカンゼ1B(2020年モデル)
こだわりの車種選びなら自転車専門点のECサイト
クロスバイクは種類も豊富なので、大手ECサイトで扱っていないメーカーや車種も多く存在します。そんな場合は【ワイズロードオンライン】 などの自転車専門のECサイトを活用しましょう。
在庫の種類がめちゃくちゃ豊富ですし、実店舗が近くにあるショップですと購入後のメンテナンスも安心です。
【レビュー】「バカンゼ 1-k」はコスパ最強レベルのクロスバイク
今回購入した車体( 「ネスト(NEST) VACANZE 1-K」)は、とにかく低予算で軽くて最低限クロスバイクの走りができる車体なので、低予算の方やビギナーの方の一台目にはおすすめです。
クロスバイクの体をなしている最低価格ラインだと思います。
ネスト(NEST)
「ネスト(NEST)」は、日本の ホダカ社 がプロデュースするブランドで、クロスバイクやマウンテンバイクを中心に製品展開をしています。
ホダカ社は他にも「KhodaaBloom(コーダーブルーム)→スポーツ車(ロードバイク)メイン」、「marukin(マルキン)→シティバイクメイン」というブランドも同時展開している老舗の国産自動車メーカーです。
ネスト(NEST) VACANZE 1-K
ネットでの実売価格は、4万円を切ってくる破格のクロスバイクです。
コンポーネント的には 特に際立ったところは無いスタンダードなクロスバイクですが、特筆すべきは「MAXXIS DETONATOR ケブラービードタイヤ」という単品でよい値段のするタイヤを履いている事と、重さ「10.2㎏ (480mm)」とこの価格帯ではトップクラスの車体の軽さがあげられます。
付属品が充実
なんと、初期装備で「スタンド」と「ライト」まで付いています。
何も準備せずに走り出せるのが、価格とあわせて気楽で良いです。
【レビュー】「バカンゼ 1-k」と「バカンゼ 2-k」の違い
バカンゼシリーズには「VACANZE1(1-k)」と「VACANZE2(2-k)」があります。どちらも見た目的には同じなのですが、簡単にいうとバカンゼ2-kはバカンゼ1-kの廉価版です。
スペック表での2-kと1-kの違いをピックアップしてみました。
違い | バカンゼ 1-k | バカンゼ 2-k |
メーカー希望価格 | ¥45,000(税抜) | ¥38,000(税抜) |
ギアクランク | 48x38x28T 165mm(400、440) 170mm(480) | 42T 165mm(400、440) 170mm(480) |
F.ディレーラー | SHIMANO RD-TY300 | - |
シフター | SHIMANO ST-EF500 | SHIMANO SL-TX30 |
ブレーキレバー | SHIMANO ST-EF500 | TEKTRO CL520-RS |
ハンドルバー | アルミ クランプ径25.4mm ハンドル幅580mm | スチール クランプ径25.4mm ハンドル幅580mm |
シートピラー | アルミ 27.2x350mm | スチール 27.2x350mm |
タイヤ | MAXXIS DETONATOR 700x32C FOLDABLE | KENDA 1029 700x32C |
バカンゼ1-kではSHIMANO製で統一されているコンポーネントが、2-kでは無名メーカーであったりより安価な構成になっています。またハンドルバーやシートピラーなども2-kではスチール製になっているので重量やサビ安さで1-kに劣ります。
タイヤも1-kではグレードの高いMAXXIS DETONATOR 700x32C FOLDABLE を装備していますが、2-kではやはりコストを抑えたタイヤとなっているため乗り心地にも差が出てきそうです。
当然2-kの方が安く購入できますがお値段以上にパーツ構成に落差がある気がするので、素直に1-kを購入した方が幸せでしょう。
【レビュー】「バカンゼ 1-k」を1年以上通勤で使ってみた
通勤用途で1年以上「バカンゼ 1-k」を使った感想を簡単にまとめます。
「バカンゼ 1-k」の乗り心地は固め
アルミフレームのさだめといいますか、やはり車体の軽さと引き換えに乗り心地はやや硬いです。
長時間乗らないのであれば特に気になりませんが、体への負担を減らしたい方はクロモリフレームのクロスバイクの方をおすすめします。
クロモリフレームの方はアルミと比べてかなりマイルドな乗り味となるので、毎日の通勤や通学にはクロモリが楽だと思います。
クロモリフレームのクロスバイクを選んで良かった理由
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逆にアルミのメリットは、「車体が軽いこと」「クロモリよりも錆びにくいこと」この2点にほぼ集約されます。
「ケブラービードタイヤ」は上等だが、パンクしやすい
標準装備の「MAXXIS DETONATOR ケブラービードタイヤ」は、柔らかく乗り心地を向上させてくれますがパンクしやすいデメリットがあります。
素材が柔らかいため、道端のガラスが突起物が刺さりやすいのです。
通勤・通学用途としては月1パンクされては致命的なので、丈夫なタイヤに履き替える事をおすすめします。
↓こちらの記事で詳細を紹介しています。
【クロスバイク】32Cから28Cに交換して体感した「違い」
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車体の耐久性はそこそこ
毎日乗車、メンテナンスは半年放置。
というずぼら運用で乗ってしまっているのですが特に走行には影響でていません。
錆びにくいアルミというのもあり、あまり頻繁なメンテナンスができない人でもすぐに朽ちて走行できなくなってしまう代物ではありません。
しかしながら、せめてチェーン洗浄はマメにやりましょう(自戒)
またブレーキシューの交換はさぼると事故につながるので、これも定期交換必須です。
まとめ
今回はクロスバイクをネットで買った際の記憶をさかのぼってご紹介しました。
購入したクロスバイクはそろそろ1周年を迎えますが、不具合なく元気に走ってます。
ちなみにタイヤは32C→28Cに履き替えたので、また機会があれば記事に掲載します。
ネット通販は色々デメリットがありますが、ポイントを押さえて事前の準備を怠らなければ、リスクを最低限に抑えつつ、リーズナブル買い物ができると思いますので、チャレンジの価値有りです♪