ようやくあの人気書籍を読了しました。
メンタリストDaiGoさんの「自分を操る超集中力」。
amazonのオーディオブックサービスAudibleによると、この本は2019年に最も聞かれたオーディオブックだそうで。
期待感も手伝いスキマ時間を駆使してサクサクと読み切りました。
誰でも読みやすい文章力というのは相変わらずさすが。
本来は難解であろう科学的根拠に基づく解説も、スルスルと読み進められます。
さて本書の内容について。
この本では「集中力」という主語の大きめなキーワードを様々な視点でカバーしています。
「集中力の実態はどこにあるのか?」
という最初の疑問解決から、
「集中力の鍛え方」
「集中力の効果的に発揮するには」
といった観点で集中力を科学し、徹底的に活用するためのノウハウが詰め込まれています。
集中力の「鍛え方を知り」「節約し」「効率的に発揮する」。
限られた活動時間で「勉強」「ビジネス」「趣味」「スポーツ」の成果を最大化できる可能性を秘めた一冊です。
今回は本書の中から、集中力と向き合う際に基本となるポイントとなる3つのルールからピックアップして紹介します。個人の感想とあわせてご覧いただければと思います。
3つのルール
- 集中力の高い人は、鍛え方を知っている
- 集中力の高い人は、実は長時間集中していない
- 集中力の高い人は、「疲れ」を脳でコントロールしている
集中力の高い人は、鍛え方を知っている
集中力のある人、ない人の差は、その仕組を知りトレーニングを積んでいるかどうかの違いだけです。
これが本書における集中力についての核心の一つでしょう。
集中力というものは生まれ持った才能や性質ではなく、トレーニングで鍛えることができる、いわば筋肉のようなものです。
集中力は前頭葉にあるウィルパワー
「ウィルパワー」なんていうと知らない人にとっては宗教チックに聞こえるかもしれません。
が、これは科学です。
人と動物の差として前頭葉の大きさの違いがあげられます。
前頭葉は「思考や感情をコントロールする」重要な役割を担っていると言われており、人間が進化の過程で獲得してきた重要な能力です。
この「思考や感情をコントロールする力」が「ウィルパワー」と呼ばれるものであり、集中力の源泉はウィルパワーなのです。
ウィルパワーの性質
ウィルパワーはパワーで表現されるように、使うと消費され、休むと回復する性質があります。
まさに、筋肉。
思考が単純な人の事を「脳筋」と揶揄したりしますが、こっちの意味でも使えそうな表現ですね。
私たちは日常的なちょっとした判断や思考にもウィルパワーを要し、意思決定の度に我々はウィルパワーを消費していきます。
ウィルパワーを高める方法
では、集中力のもとであるウィルパワーを鍛えるには、どういった方法はあるのでしょうか?
本の答えはこうです。
1つはトレーニングによってウィルパワーの総量を増やす方法。
もう1つは、ウィルパワーの消費量を、日々の行動や習慣を変えることによって節約していく方法です。
ウィルパワーは筋肉のようにトレーニングを通して鍛える事ができます。
同時に、スポーツ選手が試合前に無駄な筋力消費を行わないように、ウィルパワーを節約する事も重要なアプローチとなります。
本では次の公式で表現されています。
ウィルパワーを増やす方法の例
「正しい姿勢を一日維持する」を意識する
⇒ 自分をで客観的に観察・是正する行為が、行動の強化となりウィルパワーの総量を増やす事につながる。
ウィルパワーを節約する方法の例
シャツやパンツなど身に着けるアイテムをどれでもあう「色味」にそろえる。
⇒ 毎日の服選びに使うウィルパワーを節約する。
集中力の高い人は、実は長時間集中していない
前提として、集中力というものは長時間持続しません。
人間の「本能」として残っている性質なのです。
これを念頭に、性質にあわせた集中力の使い方が鍵となります。
短く区切った時間で集中する
15分、30分と時間を決めて集中力を注ぐことで「集中力が持続しない」という状況がなくなります。
さらに、「もう少し続けたい」という気持ちが残っているところで、タスクをストップすることで「早く続きがしたい」と意欲的に次回の作業に取り組むことができます。
これを「焦らし効果」と呼ぶそうです。
短い時間での効果的集中を繰り返す「リズム」を身に着ける
よく「重要な仕事ほど忙しい人に頼め」と言われますが、これは忙しい人ほど集中力を活かすリズムを身につけているからです。
集中して作業することが習慣化されているので、同じ時間でも人の2倍、3倍の作業量をこなすことができる。
つまり、「仕事力=集中力×時間」という公式が成り立つわけです。
「集中力の根源を知り」「性質を掴み」「集中力が効果的に発揮できるリズムを身につける」。
重要な機会で集中力を効果的に発揮するには、集中力を知り使い方を身につける事が大切です。
本書を読む以前までは、実態すらつかめないものであった「集中力」。
この根源や性質を知っているだけでも、今後の生産活動の大きく改善できる可能性を秘めていると思います。
集中力の高い人は、「疲れ」を脳でコントロールしている
脳が感じる疲労感は単なる思い込みで、やる気やモチベーションが下がったというのも主観的なもの。
何かに集中したあと脳が疲れた様に感じたり、モチベーションが下がったように感じられる事は気持ちの問題。
というのも、脳は疲れないのです。
トップアスリートの多くは自己暗示の効果を利用して、思い込みの壁を突破しています。
プライミング効果
プライミング効果とは、心理 学者のダニエル・カーネマンが自身の著書で紹介した理論で、
観念によって人の行動が変わる
という理論です。
つまりは「先に与えられる情報で、人の行動は変わってくる」というものです。
日々ネガティブなニュースに多くふれていると、気持ちや行動もネガティブになる。
ピザ10回クイズでつい、「ひざ」と回答してしまう。
当たり前の理論にも聞こえますが、実際に行動に与える影響はあなどれません。
本書では、集中力の鍛錬にプライミング効果を応用する手法として
- 集中力を保つことができた環境や時間を記録する
といった具体的テクニックが紹介されています。
自己暗示によるポジティブな情報が、集中力の持続に効果を発揮します。
「自分を操る超集中力」の感想まとめ
「自分を操る超集中力」から基本となる3つのルールを紹介しました。
ポイント
- 集中力の源泉はウィルパワー。それは筋肉のようなもの
- ウィルパワーの「総量を増やす」「節約する」ことが重要
- 集中力の性質を知り、コントロールする
このようなポイントを知っておくと、おのずと集中力の正しい扱い方や習慣が身についてくると思います。
本書では、3つのルール以外にも
集中力が発揮できるカラーは?
集中力しやすい正しい姿勢とは?
集中力の回復に適した睡眠時間は?
といった、「集中力の総量を増やす」「集中力を節約する」という観点から、すぐに実践可能なテクニックが多く紹介されています。
自然と集中できる習慣や行動を身につけたいたい人は、ぜひチェックしてみてください。
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